ソウルの交通が9月から変化。新しく始まった「Climate Pass」と旅行者が知っておきたいこと

9月1日、ソウルで新たな交通サービス「Climate Pass(気候同行パス)」がスタート。

名前だけを見ると「韓国旅行で使える新しい交通パス?」と思ってしまいそうだが、実は今回のClimate Passは、主にソウルで暮らす人に向けた制度。
では、日本からソウルを訪れる旅行者には何が変わるのか。
新制度のポイントと、旅行者が引き続き利用できる「Climate Card」を整理していく。

9月1日スタート、新しい「Climate Pass」

2026年9月1日に正式スタートした「Climate Pass」。

これは韓国政府の交通費還元制度「Everyone’s Card」と、ソウル市独自の交通支援を組み合わせた、
ソウル居住者向けの新たな仕組みだ。

今回の変更点のひとつが、若者向け割引の対象拡大。
これまでClimate Cardで19~34歳だった若者割引の対象を、
Climate Passでは19~39歳まで拡大した。
すでにK-PassやEveryone’s Cardを利用しているソウル市民については、
居住地などの条件を満たすことでClimate Passの特典を受けられるというもの。

一方、従来の30日間プリペイド型Climate Cardは8月31日で新規チャージを終了。
ソウルで暮らす人の交通費支援を、Climate Passを中心とした仕組みへ再編するのが、今回の大きな変更点となる。

ただし、ここで知っておきたいのが、
Climate Cardにはもともとソウルを訪れる旅行者などが利用できる短期券も用意されていること。
今回Climate Passが始まったあとも、この旅行者が利用できる短期券は継続される。

では、これまでのClimate Cardや、日本人旅行者にも馴染みのある「WOWPASS」はどうなるのか。

旅行者はどうなる? Climate CardとWOWPASS

では、これまで韓国旅行でClimate Cardを利用していた日本人旅行者への影響はあるのか。
結論は、旅行者向けの短期Climate Cardは9月以降も引き続き利用可能である。

現在用意されているのは、1日・2日・3日・5日・7日の5種類の短期券。
料金は、1日券5,000ウォン、2日券8,000ウォン、
3日券10,000ウォン、5日券15,000ウォン、7日券20,000ウォン。

数日間のソウル滞在で地下鉄やバスを何度も利用する旅行者にとって、
引き続き選択肢となる交通パス。
そして、日本からの韓国旅行ですでに馴染みのある「WOWPASS」とは、そもそも異なる役割。

WOWPASSは、外国人旅行者向けのプリペイド決済機能と交通系IC「T-money」機能を備え、
買い物や飲食、交通などを一枚で利用できるサービス。

一方のClimate Card短期券は、
対象となるソウル市内の地下鉄やバスなどを、購入した期間中に利用するための交通パス。

つまり、買い物や飲食まで一枚にまとめたい場合のWOWPASSと、
ソウル市内を何度も移動する場合のClimate Cardという、それぞれ異なる役割。

旅行スタイルによっては、WOWPASSとClimate Cardを使い分けるという選択肢も。
今回スタートしたClimate PassによってWOWPASSが置き換わるわけではなく、
旅行者にとって重要なのは、それぞれの違いを知ったうえでの選択ができるということ。

ただしClimate Cardは、
ソウル周辺のすべての公共交通機関が対象となるわけではない点には注意が必要だ。

交通カードだけではない、変わり始めるソウルの「移動」
利用可能な地下鉄路線や区間、バスなどには対象範囲があり、
郊外まで足を延ばす場合には事前確認が必要となる。

今回の変更を旅行者目線で整理すると、
「ソウル市民向け制度はClimate Passへ、旅行者向け短期Climate Cardは継続」という違い。

次のソウル旅行で混同しないために覚えておきたいポイントである。

知っておくと少し便利、ソウル旅行の「移動」のヒント

地下鉄やバスでソウル市内を頻繁に移動する旅なら、
覚えておいて損はないClimate Cardという選択肢。

例えば、弘大から聖水、江南、明洞と、一日の中でいくつものエリアを巡るような旅なら、
滞在日数と移動回数を見ながら利用を検討するのもひとつ。

ただし、ひとつだけ知っておきたいのが仁川国際空港からソウル市内への移動。
Climate Cardは、ソウル市内から空港鉄道AREXを利用して仁川国際空港T1・T2で降車することはできる一方、仁川空港T1・T2からClimate Cardを使って乗車することは不可。
空港リムジンバスもClimate Cardの対象外。
そのため、仁川空港に到着した最初の移動は、
AREXや空港バスなどをClimate Cardとは別に考えておくのがシンプル。

Climate Pass、Climate Card、WOWPASS——名前やサービスが増えると、少し複雑に見えるソウルの交通事情。

でも、すべてを使いこなす必要はなし。

普段使っている移動手段を基本に、
自分の旅程によってClimate Cardという選択肢もあることを知っておくことは、
次のソウル旅行を少し快適にする、移動のヒントのひとつだ。

参考・出典

Seoul Metropolitan Government「Climate Pass Set for Official Launch on September 1」
ソウル市公式|Climate Pass 9月1日正式スタート

Seoul Metropolitan Government「Climate Card」
ソウル市公式|Climate Card利用案内⁠

・WOWPASS
WOWPASS公式サイト

編集・文:COCOA編集部

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