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韓国「食のプロ」にインタビュー ① ラーメン専門店 「豚人(ぶたんちゅ)」オーナー 松本祐佳氏

 

韓国でラーメンブームが起きて久しい。今やラーメンは日本食として韓国に定着したように思える。
客の舌はどんどん肥え、日本で修業を積んできたという韓国人が次々と本格ラーメン店をさせているだけでなく、大手ラーメンチェーン店も続々と韓国に参入している。その一方で、店をたたむ店も少なくはなく、もはや韓国での日本ラーメン市場はほぼ飽和状態といえる。
多くの専門店が凌ぎを削る中、順調な成長を見せているのが「京都一条寺ラーメン 豚人」だ。
現在、ソウル市内に構える店舗数は5軒。どの店舗も分厚いリピーター層をつかんでいる。
独立系のラーメン店としては大成功といえるだろう。
オーナーの松本祐佳氏に、韓国における日本ラーメン市場の展望と韓国でラーメン戦国時代を勝ち抜く秘訣を聞いた。

韓国でのラーメン市場、戦国時代が到来するまで

 

― 韓国で日本のラーメンは、今やスーパーでも気軽に生めんが買える時代になりました。これほどに日本のラーメンが韓国に定着するようになった流れを教えてください。
韓国の方々も海外旅行に行かれる機会が増え、海外の食文化に沢山触れられ、テレビでは海外旅行番組やグルメ番組が人気の中、韓国でも同じ味を求められる方々が増えたかと思います。ラーメンだけではなく外国食ブームかとも見えます。

 

― そのような流れの中で、2012年に豚人1号店であるホンデ本店をオープンされていますね。韓国でラーメン店を始めることになったきっかけを教えてください。
元々韓国で何かを残そうと思い立ち動き出した時に、豚人創業者である中尾良介から海外進出の第一歩として韓国にラーメン店を出したいというお話を頂いたのがきっかけです。

 

― オープン当初、最も苦労されたことは何ですか?
取引業者の方々にお仕事をお任せする際、日本でならば当たり前と思っていたことが出来ていらっしゃらないことがあります。
経験のない事なので当然なのでしょうが、お互いに理解できるまで歩み寄り、協力し合えば解決もありますが、諦めなければいけなくなる時もあります。そしてよく騙されました。工事業者さん厨房機器業者さん、皆さん騙してくださいました。騙された内容は細かくは忘れてしまいましたが、ざっくり言うと純金の棒だと言われて鉄の棒を購入していたような感じです(笑)税金計算書と呼ばれる領収書なんですが、もちろんいただけず連絡すら取れなくなりました。オープンして半月もたたない内に水漏れはもちろん(!)ご近所様からの嫌がらせは毎日。とても鍛えられました。

<ホンデ店>

韓国でのビジネス、最大の敵は…

― 韓国ではよく「2号店、3号店を出すと味が落ちる。」と言われますよね。それはなぜなのでしょうか?
もしかしたら本当に味が落ちているかもしれませんが、厨房に立っている人がいつもの人と違うだけで「今日のラーメンはいつもの人が作ってなかったからイマイチだった」とよく耳にしましたが、実はいつもの人が作ったラーメンだったりする事がよくありました。きっと安心感なんでしょうね。2号店は美味しく無かったと仰る方は1号店が大好きなのかもしれませんね。

 

―豚人さんは順調に店舗数を拡大しています。ズバリ、味を一定に保っている秘訣は何ですか?
2、3ヶ月に一度の全店舗集まっての勉強会をしています。そして各店舗でも毎日が勉強会だと意識しながらラーメンに向かっています。些細な事でも確認を取り合い妥協しない姿勢を基本においています。

 

― 豚人を経営していく中で、最も苦労されたことは何ですか? また逆に、韓国ならではのメリットがあれば教えてください。
私の場合、周りのスタッフさん達が沢山助けてくれて支えられて来たので、あまり苦労を感じずにきてしまいました。苦労と言うか、どんな時が一番辛いかと聞かれたらスタッフさんが怪我をした時です。心配過ぎて悲しくて激怒してしまいます。

<第2ロッテワールドモール店>

 

豚人ブランドの確立、客を魅了する秘訣とは

 

― 豚人のラーメンがお客さんから支持を受ける最大の理由は何だと思いますか?

スタッフさんの笑顔! 私達は常に豚人ファンを増やすことに意識を向けています。今日何人のお客様を喜ばせれたのか?皆様笑顔でお帰りになられたか? その様な姿勢でお客様と向き合っています。

 

― 豚人さんは、開業記念日に鶏ガララーメンを提供する「鶏人の日」や、ラーメンの無料提供などのイベントをされていますよね。このようなイベントをされる理由は何ですか?また、反応はどうですか?
「豚人またおかしなことしてるぞ」とお客様に思っていただき笑わせたいんです。「だから豚人好きなんだよな」と。ずっと気になるお店でい続けたいんです。ラーメン無料は1年間豚人を支えてくださったお客様への感謝の気持ちです。
イベント中はお祭りですのでスタッフさん達のテンションはかなり上がります。お客様に対しての集中力も上がりイベント中に成長するスタッフさんも多いです。お仕事中に感極まって泣いちゃう子もいます。お客様も凄く楽しんでくださりお客様、スタッフ共にやっぱり豚人最高!となる時間を過ごします。

 

― 最後に韓国の今後のラーメン市場の展望と、豚人の戦略について教えてください。
これからもまだまだラーメン屋さんは増え続けると思います。ラーメンブームですね。ブームが来てしまったという事はいつか去る日が来るという事でもあります。ブームが去った時にも豚人は変わらず皆様のそばにいれるようにこれからもおかしなことをし続けて飽きないラーメン屋さんでいます。



京都一条寺ラーメン 豚人

創業者:中尾良介
創業:2005年
現在、日本9店舗、台湾1店舗、韓国5店舗 計15店舗
ラーメン界の天才と呼ばれる創業者、中尾良介と共により多くの世界中の人々にラーメンの奥深さ、まさに味から始まり、技術の真意。一つのラーメンから繰り広げられる人々との繋がり。これらを武器とするのでは無く自信とプライドとし、全店舗でプロフェッショナル意識を強く持ったスタッフたちが豚人に込められた全てを日々、愛するお客様に提供しております。今後も、より多くの豚人のプロ達がたくさんのお客様を笑顔という幸せへお導きいたします。
武器を使わず国境は、越えられるという事を今と未来を見る若い方々にお伝えできれば幸いです。
インスタ:@butanchu_seoul

 

〇 松本祐佳(まつもと ゆか)プロフィール

1979年 滋賀県生まれ。
2012年 韓国法人、フロアーチル株式会社を設立。
2012年 韓国1号店 出店。(ホンデ店:ソウル市麻浦区ワウサン路35ギル75)
2013年 韓国2号店 出店。(新村店:ソウル市西大門区ヨンセ路5ギル26-9)
2014年 韓国3号店 出店。(第2ロッテワールドモール店:ソウル市新川洞29 ロッテワールドモール3F
2015年 フロアーチル製麺所設立。
2016年 韓国4号店 出店。(テハンノ店:ソウル市鐘路区大学路9ギル23-2)
2018年 韓国5号店 出店。(コンデ店:ソウル市廣津区ドンイル路22ギル 117-14)

 

メニュー

とことんこつ   :₩7,500
とこ塩とんこつ :₩7,500
醤油とんこつ  :₩7,500

塩とんこつ   :₩7,500
餃子      :₩3,000
から揚げ    :₩5,000 など

 

 

文 : 横尾美帆(よこお みほ)

和歌山県生まれ。早稲田大学在学中に韓国に交換留学生として高麗大学に通う。
卒業後は韓流ビジネスに携わり、テレビ番組の制作や芸能プダクションとともに各種韓流イベントの企画を手掛ける。
その後、日韓の様々なビジネスの橋渡しを経て、2019年に日韓コンサルティング会社 Louloumaoを設立。
FBとインスタグラムにて韓国のおいしいお店情報を発信中!

FB:https://www.facebook.com/umaimisekorea/
インスタ:https://www.instagram.com/meechannel/

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