東京とソウルで同時開幕。9月、アジアのファッションが次の春夏へ動き出す

Image:Rakuten Fashion Week TOKYO / JFWO、Seoul Fashion Week / Seoul Metropolitan Government

まだ暑さの残る9月の東京とソウルで、ファッションの世界は早くも次の春夏へ。

東京では8月31日から「Rakuten Fashion Week TOKYO 2027 S/S」、そしてソウルでは9月1日から「2027 S/S Seoul Fashion Week」が開幕した。

わずか1日の違いでスタートした、アジアを代表する二都市のファッションウィーク。世界へ向けて新しいクリエーションを発信するという共通点を持ちながら、その見せ方には、それぞれの都市らしさも表れている。

今回は、同じ一週間に動き出した東京とソウルから、2027年春夏のファッションと、その先に広がる都市とカルチャー、そして国境を越えていくブランドの現在地を見てみたい。

東京とソウル、同じ一週間に始まった「2027 S/S」

東京では8月31日から9月5日まで、渋谷ヒカリエを主会場に「Rakuten Fashion Week TOKYO 2027 S/S」が開催されている。

今季は25の公式デザイナーショーと3つのパートナーシップショーを含む、全28コレクションの発表を予定。スペインのSONIA CARRASCOやフランスのANTHONY CALYDONなど海外からの参加もあり、東京から国内外へクリエーションを発信する6日間となる。

そして、本日9月1日。
ソウルでも「2027 S/S Seoul Fashion Week」が開幕した。
開催は9月6日まで。東大門デザインプラザ(DDP)と蚕室のロッテワールドタワー周辺という、
ソウルを象徴する二つのエリアを舞台に展開される。

東京とソウル。
距離の近い二つの都市が、ほぼ同時に「次の春夏」を世界へ発信している。

東京が世界へ届ける「クリエーション」

Rakuten Fashion Week TOKYOを主催する日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)は、
昨年9月の2026 S/Sシーズンで20周年を迎えた。
新たな20年へ入った今季、掲げているのが「東京独自のファッションウィーク」のさらなる進化だ。

近年は海外のファッションイベントとの連携を進め、
日本を拠点とするデザイナーの国際交流や、新たな発表機会の創出にも力を入れている。

また、ランウェイだけではなくプレゼンテーションなど、
ブランドがそれぞれの世界観を表現できる多様な発表形式へと広げていることも特徴のひとつだ。

東京から、日本を拠点とするデザイナーのクリエーションを世界へ。

Fashion Weekは新しい服を発表する場所であると同時に、デザイナーが世界とつながるためのプラットフォームとしての役割も担っている。

Rakuten Fashion Week TOKYO 2027 S/S初日を飾った「yoshiokubo」のショー。会場中央にはモンゴルの遊牧民が使用する移動式住居「ゲル」が設置され、今季のテーマ「Natural Born Nomads」の世界観を表現した。
Photo:Rakuten Fashion Week TOKYO / JFWO

ソウルは、ファッションを「街」へ広げる

一方、今回のSeoul Fashion Weekで目を引くのが、ファッションと街との距離の近さだ。

これまで中心的な会場となってきたDDPでは、
デザイナーによるランウェイやプレゼンテーション、トレードショーなどを実施。
デザイナー、バイヤー、メディアを結ぶK-Fashionのビジネス拠点として機能する。

一方で今回は、舞台を蚕室のロッテワールドタワー周辺まで拡大した。

こちらではコンテンポラリーブランドに加え、ショッピング、ポップアップ、
K-Cultureなどを組み合わせ、一般の市民や観光客もファッションに触れられる機会を増やしている。
ソウル市も今回のFashion Weekを、ファッションビジネスと市民・観光客の体験を組み合わせた「都市型ファッションフェスティバル」へと拡張していく方向性を示している。

ファッション業界のためだけのイベントではなく、街を訪れる人まで巻き込んでいく。
そこにはファッションだけでなく、音楽、ビューティー、エンターテインメントなどを横断しながら広がってきた、現在のK-Cultureにも通じるものがある。

Image:Seoul Fashion Week / Seoul Metropolitan Government

ランウェイから、その先へ。東京とソウルを行き交うブランド

Fashion Weekの役割は、新しい服を披露することだけではない。
国内外からバイヤーやメディア、クリエイターが集まり、
ブランドが新しい市場と出会うきっかけも生まれている。

実際、日本と韓国の間では、すでに多くのブランドが国境を越えている。

韓国では、COMME des GARÇONSやAURALEE、CFCL、MIHARAYASUHIROなどの日本ブランドが支持され、2025年12月には「TOKYO FASHION AWARD」の受賞ブランド16組が、ソウルの「10 Corso Como Seoul」でポップアップを開催。東京から世界を目指す若いブランドが、ソウルの人々と直接出会う機会も生まれている。

一方、日本でも韓国発のブランドは身近になった。
その一例が、ソウル発のAndersson Bell。海外へ展開するブランドへと成長し、
2026 S/S Seoul Fashion Weekではオープニングを飾るまでになった。

かつて「海外の新しいブランド」だった存在が、
やがて東京やソウルの街で自然に選ばれるようになる。

もちろん、そのすべてがFashion Weekから始まるわけではない。
それでも、新しい才能とバイヤー、企業、メディア、そして次の市場が出会う場所のひとつであることは間違いない。

日本から韓国へ。韓国から日本へ。そして、その先の世界へ。

東京とソウルでFashion Weekが同時に開催されている今、ランウェイの華やかさだけでなく、
そこからどんなブランドや新しい交流が生まれていくのかにも注目したい。

【開催情報】

Rakuten Fashion Week TOKYO 2027 S/S
開催:2026年8月31日(月)〜9月5日(土)
主会場:渋谷ヒカリエほか

Rakuten Fashion Week TOKYO 2027 S/S 公式サイト

2027 S/S Seoul Fashion Week
開催:2026年9月1日(火)〜9月6日(日)
会場:東大門デザインプラザ(DDP)、蚕室ロッテワールドタワー周辺

Seoul Fashion Week|ソウル市公式情報⁠

編集・文:COCOA編集部

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